Salesforce SAP 連携
OvercastによるSalesforce / SAP連携 FAQs
システム連携についてあらゆる規模の企業と話をしていると、同様の質問を何度も耳にします。 このFAQは、特にVigience Overcastが提供する強力なツールを活用し、SalesforceとSAPの連携に取り組む企業からよく寄せられる質問をまとめたものです。
なぜSalesforce / SAP連携を検討する必要があるのですか?
SalesforceとSAPを連携すると、多くのメリットが得られます:
- システムの境界やサイロを越えたビジネスプロセスの合理化。
- ユーザー効率の向上。
- SalesforceはSAPよりも優れたユーザーインターフェイスを備えているため、ユーザーエクスペリエンスが向上。
- 両システムからのデータを合わせることで真の顧客360度ビューが可能になるため、顧客に関するより良い洞察が得られます。
- ユーザーの生産性が向上し、1つのシステムだけでトレーニングが済むため、コスト削減につながります。
Salesforceは、すぐに利用できるSAP連携を提供していますか?
残念ながら答えはNoです。 SalesforceとSAPは多くの分野で競合しているため、すぐに利用できる連携ツールをSaleforceは提供していません。 SAP(CPI上)とSalesforce(MuleSoft経由)はどちらもテンプレートを提供していますが、これらは本当にすぐに使える連携ソリューションではありません。
SalesforceとSAPを連携するには、どのようなオプションがありますか?
こちらのオプションを検討できます:
- Salesforce側とSAP側のパブリックAPIを使用して、ポイントツーポイントの連携をカスタム開発。
- MuleSoftやSAP CPIのようなIPaaSプラットフォーム上でのカスタム開発。
- ほとんどの一般的なビジネスプロセスをカバーするOvercastのようなSaaSソリューション。
連携オプションの長所と短所
連携を実行、管理する場合、どのようなプロジェクトを想定すればよいでしょうか?
それは連携方法によって異なります。 カスタム開発には数百日にも及ぶ時間、多大な労力やコストがかかります。 SaaSを選択すれば、プロセスを30日やそれ以下に短縮できますが、非標準的な要件や多くのZフィールド、テーブル、BAPIに直面するとそれ以上に時間がかかる可能性があります。
SalesforceとSAPの連携に必要なノウハウとは?
繰り返しにりますが、それは連携方法によって異なります。 カスタム開発を行う場合、SAP側(ABAPI、ODataなど)とSalesforce側(APEX、フローなど)の両方の専門知識が必要になります。 IPaaSを利用する場合は、このサードパーティツールを活用するノウハウも必要になります。 いずれの場合も、SAPのビジネスプロセス、使用可能な標準BAPI、テーブル、トランザクションに関する知識が必要になります。
Overcastは、弊社のコンポーネントライブラリから標準コンポーネントを実装することができ、SAP側の知識をほとんど必要としません。 OvercastはBAPIやOData-servicesのようなSAPの既存の標準APIと連携しているので、SAPプロジェクトを立ち上げる必要がなくなります。 私たちのコンポーネントは標準的なAPIを使用するように構成されているので、自分でAPIを探すために大規模な調査をする必要もありません。
SalesforceをオンプレミスのSAPシステムに接続するにはどうすればよいですか?
Overcastには3種類の接続オプションがあります:
- セキュアなサイト間VPN接続で接続。
- Overcast Secure Agent をネットワーク内にインストール。
- MuleSoftのようなIPaaSを活用してSAPシステムに接続。
他の連携ソリューションを使う場合、接続はより複雑になるかもしれません。
Salesforce / SAP連携によって、どのようなビジネス上のメリットがありますか?
連携されたシステムにより、ユーザーはすべての作業を Salesforce という単一のアプリケーション上で行うことができます。 システムを切り替える必要がなくなるため、データエラーがなくなり、ユーザーの生産性が向上します。
また、ユーザーは2つ以上の直感的なシステムをマスターするのではなく、1つのシステムだけをマスターすればよいので、トレーニングにかかる時間やコストも削減できるでしょう。
Salesforce / SAP連携がもたらす最大の課題とは?
連携がカスタム開発の道をたどる場合、Salesforce、SAP、IPaaS側でさまざまなスキルを持つチームを編成する必要があります。 この専門家チームは、本稼働後も継続的なメンテナンスに対応しなければなりません。
一方、Overcastでは、Vigienceが中核となる連携ソリューションの保守を担当します。 日々のメンテナンスタスクは、Salesforceのシステム管理者が簡単に管理できます。
なぜIPaaSプラットフォームではなくOvercastを使う必要があるのですか?
これは的確な質問ではありません。 より的確な質問は、IPaaSプラットフォームとOvercastのどちらを使うべきか?、です。
IPaaSの強みは、適切なAPIを提供していないシステムをAPI化することです。 一方Overcastは、SAPが提供する既存のAPIを活用し、エンドツーエンドのビジネスプロセスを実現しています。
Overcastは、MuleSoftやその他のIPaaSプラットフォーム上でも動作できるので、IPaaSはメインフレームなどすぐに使えるAPIを持たないシステムとの連携においてその能力を効果的に発揮します。
連携ソリューションの典型的な使用例とは?
多くのお客様は、SAPの受注書、見積書、納品書など、Customer 360の情報を連携することから始めます。 信用状況、支払い履歴、添付書類もこのカテゴリーに入ります。
リアルタイムの価格設定、在庫確認、販売注文の作成、バリアント設定も、お客様に人気のある連携ユースケースです。
もちろん、フィールドサービス、CPQ、B2Bコマースなど、私たちがお客様の取り組みをサポートできる連携ユースケースは他にもたくさんあります。
SalesforceとSAPの連携は、数千人のユーザーと取引される毎秒数百のトランザクションをサポートするのに十分なスケーラビリティがありますか?
はい、私たちは以前にもこのようなユースケースに取り組んだことがあり、ダウンタイムゼロで何年も走っています。 例えば、SalesforceとOvercastで稼働する大手コールセンターをサポートしています。12個のバックエンドシステムをSalesforceベースの1つのUIに統合し、約8,000人のユーザーが同時に使用しています。
SAP以外も連携できるんです。 他のバックエンドシステムも連携できますか?
もちろんです! Overcastは、Webサービス、OData、ODBCなど、あらゆる業界標準をサポートしています。
複数のSAPシステムを1つのSalesforce組織に連携できますか?
はい、可能です。 当社には、複数のSAP ECCバックエンドや複数のSAP Business Oneインスタンスを使用するお客様がいらっしゃいます。
Salesforceとの連携は、S/4HANA移行の前と後、どちらで実施すべきでしょうか?
SAP ECC 6.0からS/4HANAへの移行を開始する前に、Salesforceとの連携を実施することをお勧めします。 Overcastによる連携は、ECC上でもS/4HANA上でも実行されます。
現在SAP GUIやFioriアプリ内で使用されているプロセスの多くは、連携後もSalesforce UI内で実行されます。 S/4に移行する際、これらのビジネスプロセスに手を加える必要はありません。
このFAQに記載されていないご質問がありますか? もしそうなら、ぜひご連絡ください!
著者
Alexander Ilg